2014年2月2日日曜日

いまいちど、万国の<放射脳>よ、団結せよ、だ。 さしあたり韓国・台湾・西海岸とか。

日本社会というのは、これだけの核惨事下にあっても、おこっていることをいまだに「ナショナル」な問題としてしかとらえないですむ機制が、強くはたらいているのだとおもう。いったいぜんたいどうして、なんでしょう。えてして「惨事」の当事者とはそんなものなのか?と考えてみるものの、いや、どうも、ちがう。

「日本食を文化遺産に」とかおこっていることを、ぬりこめるちからが、やはり強烈にはたらいているのだと思う。こちとら、だし汁の椎茸、昆布を思うままに手にいれられず、びくびくしていのに。「文化遺産登録」なんてしている、余裕とお金があるなら、もっと政府、もっと計測真面目にしろ・給食の基準値つくれ・ストロンチウムはどうなんだ?といいたい。

チェルノブイリ事故で、世界に汚染食品の問題が広まって、8000キロはなれた日本でも輸入食品から、あるいはお茶からも放射能が検出されたりして、距離を隔てても、濃淡はあれ「当事者」であるという危機感が覚醒しました(少しの時間差を含んでいることが重要だと思う)。
このみじかな、身体的な危機感、どこまでやってきやがんだ放射能こわいよという恐怖感ぬきには1988年~89年の反原発の声の広まりもなかったはず。

今、ちょうど、福島第一原発の事故から3年目を前に、とくに近隣の韓国、台湾、また米国西海岸あたりでは、放射能汚染食品に対する危機感がづーっとたかまりつづけています。

にもかかわらず、汚染水問題が広がるのと反比例するかのように、あれだけグローバリゼーション反対、とかいっていた人々も、この日本の東電という一企業がもたらした、グローバルな悪事となると、ごもごもと、はぎれが悪い。
せいぜい、自分でこそこそたべものを気にするぐらいで、正面からとらえきれていない。


とにもかくにも、韓国では、去年の汚染水問題と前後して、日本大使館前でしきりに抗議行動がつづけられ、日本からの海産物輸入をきびしくせよという声が高まりました。

またあろうことか、こうした韓国での騒動を受け、韓国政府が日本産海産物の輸入禁止措置をきびしくしたことに対して、自民党政府はWTOに提訴までしています。

恥ずかしい....。自分のしでかした海洋汚染を棚に上げ、韓国だけを提訴。じつはこれって、国内で食品汚染をもっぱら、〝騒がしくて「非科学的な」主婦や、うるさい母親たちの言っていることだ、というようになすりつけているのと相似形。

女性や母親に対する差別や偏見の構図、食べ物なんかでうるさく騒ぐのは女。子どものこととなるとヒステリーになって、という3.11直後に蔓延した意識(実情はそんなことはないのに)を、こんどは東アジアの国家関係に投影している結果でもあると思う。

それでもこうした放射能汚染に対する恐怖は台湾でも同様です。このところ、日本からの輸入食品に懸念する声が高まりつづけています。台湾の「主婦連合」という、1980年代後半にできたグループが、日本政府の放射能対策についてのシンポジウムと、汚染食品から身を守るための講座。

こういう動きを、日本の一群のひとたちは、「放射脳」(←すでにいささか古びた感が)よばわりするんだろうか?じぶんらの政府がしでかしてることを棚にあげて。

いまいちど、万国の放射脳よ、団結せよ、だ。さしあたり、韓国、台湾、アメリカの西海岸とか。

くらしにかかわる、すそ野の声、とてもだいじ。



           台湾主婦連盟 放射能を「悪霊」みたいにみなす。ただしい。

















0 件のコメント:

コメントを投稿