2013年11月2日土曜日

原子力と女 バーバラ・ジャッジという妖怪 その3

バーバラ・ジャッジ東電内の原子力改革監視委員会副委員長の就任あいさつ。もう、あからさまにもほどがある。
原発事故以降の、まっとうな怒りや、騒動を鎮圧しようとしてるのが、みえみえ。

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「英国原子力公社の名誉会長をしておりますバーバラ・ジャッジです。
 この度は、東京電力の原子力改革監視委員会の委員を務めることをとても嬉しく思います。とりわけ、女性としてこのような重要な委員会に携われることを光栄に思います。私は英国原子力公社の名誉会長として、原子力施設と共に原子力の安全性と安全文化に重点的に携わっておりました。
 英国では、原子力の安全性を向上させ、一般の方の信頼と支援を得られるように、原子力機関が協力して絶え間ない対策を講じてまいりました。これらの対策により、英国では福島第一原子力発電所の事故以降も、原子力発電が国民から支持され続けることができました。
 私は、原子力は安全性が適切に管理され、技術的専門知識のある確かな機関による支援があって初めて、将来のエネルギー生産の一翼を担うものになりうると考えます。東京電力が安全手順の改革に努めている今、透明性があり効果的な安全文化を確立する一助になればと思います。
 加えて、日本だけでなくどの国でも、様々なグループの中で最も原子力に反対しているのが女性、特に中流階級以上の女性だと思っております。従って、私は女性の観点を持った専門家が原子力安全文化に取り組むことが重要だと考えます。こういった観点から東京電力の改革に喜んで携わりたいと考えておりますし、東京電力が世界的に一流の安全文化を持った企業となることを願っております。
 最後に強調して申し上げたいのは、東京電力が日本国民の安全を守る意識の高い原子力技術者を集めるという前向きな行動を取ったことに対して、私はとても感銘を受けているということです。私たち原子力改革監視委員会は、安全が東京電力の最大の目的となるように、批判的かつ懐疑的な視点を持ちつつ、適切な原子力の安全文化の実現に努めます。」

要するに、女の人や、母親が、原子力や核被害について、判断力をもつことが、邪魔だっていいたいのだ。ふふふふふ。へぇええと思う。名指しされたら、反撃のチャンスだ。

しかも彼女としては、新興国やアジア、中東に原発を輸出することでもあるから、非白人差別、人種主義も混じっている。こんなに二重、三重にも、愚弄されていることに、敏感になったほうがいいと思う。



Strange Bedfellow TEPCO&BARBALA JUDGE
バーバラ・ジャッジのイギリスでの悪業の数々。まとめ。



べつのところで彼女はこんなこともいっている。
■「不信感払拭には、母親の力をー東電の原子力改革監視委員長」
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MPG7AZ6S972F01.html
 7月8日(ブルームバーグ):原発再稼働への不信感を払拭(ふっしょく)するには女性の力が必要、との見方を東京電力原子力改革監視委員会のバーバラ・ジャッジ副委員長(英原子力公社名誉会長)が示した。原子力改革監視委員会は国内外の有識者から構成されている東京電力の諮問機関で、原発運営改善の取り組みを外部の視点で監視・監督するため、昨年9月に設置された。ジャッジ氏は唯一の女性委員。
ジャッジ氏は4日、「女性は他の女性に語り掛けなければならない。母親の問題であり、子供を気に掛ける視点が必要だ。教師、医師、看護師、そして母親が必要だ。地域で尊敬され、伝える力を持つ人々が必要とされている」と述べた。
 日本の原発は、2011年3月の福島第一原発事故以降、50基中2基を除き運転を停止している。東電は柏崎刈羽原発6、7号機の再稼働を新規制基準が施行される8日以降速やかに申請する方針を示している。ピュー・リサーチ・センター(ワシントン)が12年6月に行った調査によると、日本の女性の61%が放射能被ばくを懸念していた。男性で懸念を表明した人の割合は42%にとどまった。
英原子力公社会長、米証券取引委員会ディレクターを歴任したジャッジ氏が原子力改革監視委のメンバーに選ばれたのは、この女性と男性の放射能に対する考えの差を埋める一助の意味もあるのではないかと述べた。ジャッジ氏は「放射能を人は怖がる。見ることができないので魔法のようなものだ。恐怖感があり、原発を持っている人間が問題だという一般人の意見をずっと聞いてきた」と語った。
原題:Tepco’s Woman on the Inside Leading Push to RestartReactors(抜粋)

■「東電の改革監視委員会・副委員長が女性社員と懇談」福島民報 2013年1月27日
http://www.minpo.jp/pub/topics/jishin2011/2013/01/post_6077.html
 
東京電力の原子力改革の取り組みについて外部の視点で監視・監督している「原子力改革監視委員会」のバーバラ・ジャッジ副委員長(英原子力公社名誉会長)が26日、東電福島第一原発を初めて視察した。視察後、楢葉町のJヴィレッジにある東電福島復興本社で女性社員5人と意見を交えた。 
 懇談は冒頭のみ公開され、バーバラさんは「男性社会と思われがちな原子力分野で働く女性は多くの人の憧れの対象。原発事故後から収束に向け尽力する姿に感銘を受けた。誇りに思う」などと激励した。女性社員は福島復興本社や福島第一、第二原発などに勤務しており、日常業務全般について説明した。 
 東電によるとバーバラさんは免震重要棟に入り作業の現状を聞き、第一原発を外側から視察した。同委員会は東電取締役会の諮問機関として平成24年9月11日に設置され、国内外の有識者で構成する。



まったく、やだやだしらじらしい。彼女のそろばん勘定と再稼働のためのおためごかし。これじゃあIAEAだの、このひとらに惨事につけこまれてまるまる核植民地にされているままだ。この文脈と構造を、多くのひとたちが踏まえないのがはがゆい。どころか、いまも生き延びようとする女性たちや母親たちの背中にむかっていちいち「ただしい主体」かどうか、適格な主体かどうか、尋問・査問するぐらいしかできない。機能として、バーバラの小役人。一見、良心的にみえて、正しい主体にとっての邪魔者、教化・啓蒙の対象をつねに必要としている。そういえば、バーバラによく似た顔をたくさん知っている。やれ母性主義だ、やれ非科学的だ、やれ家族主義だ、やれ倫理が。

男だったり、女だったり、フェミニストだったり、学者だったり、専門家だったり評論家だったり、左翼だったり、たくさんのバーバラをみてきた。でもそんな小さいはなしはもうたくさんだ。
そんなはなしは、日本の一歩そとを出たらまったく通用しない、うしろむきで、うちむきの
せいぜい小役人のつぶやき程度のはなしだ。


それより、バーバラに名指しで敵批判されている当の騒動の主人公たちは、ちゃんと、そっぽを向いている。