次の3.11前後に、米国のインディアンポイント原発に反対しているグループといくつかの反核グループの共同で、米軍のトモダチ作戦に従事し被曝したとして東電に損害賠償請求提訴した兵士たちに対して協力と賛同のうごきがあるそうです。
(ややおどろいたのは8名の兵士中のうちひとりが女性兵士。当時妊娠中だったとのニュースもあり今、確認中です。軍隊&フェミニズム論争の視点からもみすごすことはできないはず...日本の法令「電離放射線障害防止規則」では女性に「保護」が考慮されて<は>います。
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S47/S47F04101000041.html
ただし事故以後は「一般人」と「電離放射線関連労働の従事者」という区別が意味をもたないような状況ですが...)
世界からいつも、好んでほいほい孤立してしまう日本では、なぜかまるで注目されていません。(賠償額の多寡だけが話題になって反感意見とともにちらっと紹介されただけで、すっかりたちぎえてしまいました。)
いつまでたっても世界からも歴史からも遮断されてしまう、ドメステイックな内弁慶のままではもう
いたくありません。
米国兵士たちが東電賠償請求
http://www.blogger.com/blogger.g?blogID=248326911227508151#editor/target=post;postID=220243340613325302
この件は自然災害がもはや自然災害ではおさまらず国際的な軍事介入の契機であるのと同様に、原子力災害が国境をこえた被曝をもたらす事象であること、またかつて、枯葉剤による健康被害を訴えた兵士たちに刺激され、被爆/曝の健康被害の保障を実現させたアトミック・ソルジャーによる「全米被爆兵士復員兵協会=National Association of Atomic Veteran」との類似点などを喚起させる、じつはとても重要な出来事なのだと思います。
また被爆/被曝を戦時の広島・長崎の被害者はもとより、冷戦時の原水爆実験に従事した兵士、およびさまざまな核施設の風下住民や漁民たち、またチェルノブイリ事故もふくめて、すべての「核」による被害を歴史的・空間的にも貫通する<核被害者>として位置付け、たばになって、原子力推進勢力に対して異議申しようとした模索をおもいださせます。
(なぜか「核被害者世界大会」は2回目を最後にとだえてしまったようですが...)
当日、中継も予定されているらしく、注目です。
付記)
*ちなみに米国では長崎の米軍の処理を行ったライマン・クィグリーらが、同僚の被爆退役軍人を執念でさがしだし、やっとのことで彼の死後1988年に「被爆兵士保障法」が成立。また2年後1990年には、「1990年放射線被曝者補償法」によって、ネバダ核実験の風下住民、ウラン鉱夫、運搬者、核実験の参加者などに補償が認められているそうです。(ロザリー・バーテル「反核シスター」より2008年緑風出版)
今回は、軍や米国政府への制度要求でなく、東電への<賠償請求>という形をとったのはなぜか気になります。
*考えてみると「子どもと妊婦は避難すべき」という言い方に「違和感を感じる」といってみたり、躊躇を表明したフェミニストや学者、左翼のひとたちというのは、「電離放射線障害防止規則」の中に「かろう」じて書き込まれている、「妊婦、子供の保護を<撤廃>」しろ=「被曝の平等」を主張していることになるなと思いました。げげげです。
状況に無理に介入しようとして、これまで築いてきた予見をそのままに、無理になにか語ろうとするおかしなひとたちの姿は、ぶざまです。
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