2013年1月28日、福島民報の記事です。
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「甲状腺被ばく30ミリシーベルト以下 原発時周辺の1歳児、放医研推計」
最も高かったのはいわき、双葉、飯舘の3市町村で30ミリシーベルトで、次いで南相馬、広野、大熊、浪江、葛尾の5市町村が20ミリシーベルト。楢葉、富岡、川俣の3町は10ミリシーベルト、県内の他の地域は10ミリシーベルト未満だった。
放医研の栗原治・内部被ばく評価室長らのチームは、事故直後に県内で実施した子ども約1000人の甲状腺検査の実測値や9市町村分のホールボディーカウンターによる全身の内部被ばく線量、放射性物質の拡散予測を組み合わせ、各地の1歳児の甲状腺被ばく線量を算出。全体の傾向を把握するための研究で、1歳児の人口の90%の被ばく線量を推計した。
栗原室長は「住民には安心できる材料だが、各個人の当時の行動までは反映していない。今後さらに精度を上げる必要がある」としている。
上記記事からでは、いつからいつまでの「期間」の累計なのか、正確にわかりません。30mシーベルト(等価線量で)とは、先頃放送されたNHKの内容と類似の推計です。
おそらくヨウ素131による被ばくを問題化していると推察されます。
また、原子力推進機関の基準50mシーベルトを尺度として「安定ヨウ素剤」服用の必要はなかった、としています。が、はたしてそう結論づけてよいのかどうか。当時の政府の判断を追認するだけの発表にすぎないのではないかという疑問が生じます。
ともかく、ヨウ素131による小児甲状腺ガンは、チェルノブイリの事故結果として唯一IAEAやWHOの間ですらも合意が得られている「健康<被害>」なのですから、より詳細な健康「診断」(情報集積のための調査の対象としてではなく)と、さらに広い地域での「診断」を、と願います。
この発表はのちのち、どのような意味をもつのか。記憶にとどめておきたいです。
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